MCU入門 第6回 MCUの冗長構成①
– GKの冗長構成

2011年4月掲載

今回のMCU入門は、MCUの冗長構成について説明いたします。

人体にたとえると、冗長構成が必要なのは、心臓と頭脳です。
心臓にたとえられるのが、MCU本体。これが使えなくなると、多地点接続自体が成り立たなくなります。
頭脳にたとえられるのが、ゲートキーパー(以下GKと記します)。これが使えなくなると、多地点接続時にMCUのリソースをどのように割り当てればよいのか、指示ができなくなり、MCUが使えたとしても多地点接続が成り立たなくなります。

このため、心臓や頭脳の一部が物理的破損、ネットワーク接続不可、設置してあるビルが破壊されるなどの災害に遭遇したときでも、多地点会議ができるようにするのが、冗長構成化する最大の目的です。

GK(ゲートキーパー)の冗長構成

冗長構成を行う方法は、大きく分けてコールドスタンバイとホットスタンバイがあります。

コールドスタンバイの場合は、代替機は電源を通常は落としておくものです。不具合が出た機材を外し、代替機の電源をいれて取り替える、という運用を行います。この場合、設定の不一致が起こります。コールドスタンバイ機の設定は、電源を切る前のものですから、その後に設定の変更や、現在行われている会議の情報は、設定のしようがありません。
このため急いでコールドスタンバイ機に交換したとしても、接続が切れてしまうなど、通信に不具合が生じてしまうことがあります。

その不具合を生じさせないようにするのが、ホットスタンバイです。
GKを同時に2台動かします。片方がプライマリGKとして、実際にMCUの制御を行います。もう片方がバックアップを担当します。適当な頻度でプライマリGKと情報を自動的に同期させます。
プライマリGKに不具合がでたら、バックアップGKが自動的にそれを検知し、作業を引き継ぎます。
GKはプライマリとバックアップで、別個の実IPで稼動します。しかし、端末やMCUがみたときにあたかも1つのIPで稼動しているように見せる「仮想IP」で運用を行います。同時に2台のGKが動作しているにもかかわらず、プライマリからバックアップにGKが変わったとしても、MCUや端末側の設定は、変更する必要がありません。
このため、接続への不具合は最小限に抑えられ、あたかもGKがずっと生きているかのように動作します。
障害の出たGKは自動的にバックアップ側に回ります。障害機のトラブルシューティングをしているときも、会議を続けることができるのです。

GKの冗長構成 図解